母の死を嘆き悲しむ伯爵令嬢・リリージェンの心を過ったのは前世の記憶――。
大好きな小説の世界へ転生したことを知ったリリージェンは、自分がその世界で悪役令嬢……の異母姉のモブ(！)だと気づく。
目眩く頭に浮かぶ小説の世界は、まるで走馬灯のように駆け抜けリリージェンの行き着く先――そう、家族から虐げられ続けた挙句、没落寸前の伯爵家と、弱りきった父親を押しつけられる未来を示した！

――――嫌すぎる。

悲運な未来より、テオバルトと魔物の氾濫から辺境伯領を救うことを選んだリリージェンは、実家を捨て、叔父のアシュガイル辺境伯の元へ向かい……!?

没落令嬢となったエレオノーラの元に、10年間も連絡のつかなかった婚約者が帰って来た。
家同士の婚約を律儀に果たそうとする彼に、自分は釣り合わないし、そもそもこれだけ放置していたくらいだし、「きっと向こうも私のことなんて特になんとも思っていないはず!」と婚約破棄を申し出る。
ところが、その一言が彼に火をつけてしまうことになって…!?